言わずと知れたベストセラー、「ウェブ進化論」の続編です。
前著では、ウェブの持つ可能性について、具体的かつ迫力のある内容に引き込まれましたが、
本著では、ウェブの技術的側面や将来性には深く言及することなく、実際にウェブというツールが
当たり前のインフラとなっている"今現在”、一個人としてウェブをどう考えるか、どう利用するか、
ひいてはサブタイトルにもある、「いかに働き、いかに学ぶか」をテーマに解説されています。
果たして、ウェブは個人の生活をどこまで変えるのか?
リーダーシップの在り様、知識修得のスピード、知的生産性、情報共有の変革による組織の在り様など、
様々な切り口から、ウェブがもたらす(既成概念を根本から覆す)インパクトを明らかにしてくれます。
中でも興味深かったのは、羽生棋士が提唱した「知の高速道路」という比喩です。
ウェブを利用することで、一定レベル(プロ手前)までは最短最速の道を疾走することが出来るが、
出口付近は大渋滞を起こしており、そこから先は降りて「けもの道」をいくのか、既成ラインで上を目指すのか、
個人としての選択を迫られるという内容ですが、働く&学ぶ&遊ぶ問わず、言い得て妙だと思いました。
時間の短縮が可能になる。即ちチャレンジ出来る機会の絶対数が増える。冒険出来る。リカバリーも効く。
個人の興味、強い意志、そしてウェブの力を借りるほんの少しの術(ナレッジ)さえあれば、可能性は大きい!
本著冒頭にある「一身で二生を経得る」。この一言に、ウェブの可能性は込められていると感じました。
<ちくま新書/梅田望夫著>
ウェブ時代をゆく - いかに働き、いかに学ぶか